僕はただのbarのオーナーです
凛音side
「何がなんでも守るってことくらいですかねぇ?」
そう笑う澪。
冷ややかなその笑みに凍りつく俺たち。
「お‥‥落ち着け?
笑みが黒いぞ、澪。」
翼が怯えながらも澪に声をかけたけど、澪はその体勢のままニコリと笑う。
『澪も人なんだねぇ。』
「家族想いの奴だよな」
「性格が悪いのは相変わらずだけど。」
俺、秋雨、要が言うと翼はオロオロしだすし、澪は可笑しそうに笑ってるし。
裏の人間の集まりとは思えないような空気がたちこめる。
「それにしても‥‥‥‥」
笑いを止めて要を真っ直ぐに見る澪。
「要さんがここにいるってことは、いま汐の護衛はどうなってるんですか?」
誰も思わなかった疑問を机に乗せていた足をおろしながらぶつける澪。
その言葉にハッとする翼に、要を見る秋雨。
その光景を眺める俺と、平然としている要。