僕はただのbarのオーナーです
逃げてばかりだった昔とは違う。
ちゃんと向き合って、前を向いて諦めることなんてせずに歩いてく。
このドアの向こうには、
僕が守りたいと思ったものが
俺が羨んだものが
私が微笑ましく見つめていたものが
神月澪が守ってきたものがある。
銃弾を2発扉の鍵の部分に撃ち込んで、鍵を破壊する。
向かってくる敵は最低限の動作で受け流し、その動作の片隅で汐たちを探す。
部屋の隅に追いやられた汐と母さん。
見張りがないことに疑問を感じて、ふと目線を逸らすと二人に向けて拳銃を構えている男。
その指は引き金にかけられていて、撃たれる。とっさにそう思った。
こっちもその男に向け拳銃を構えて発砲しようとするが‥‥‥‥
『‥‥‥‥っ!?』
ジャム‥‥っ、?
こんな時に弾が詰まるなんてありえない。