僕はただのbarのオーナーです
『貴方達の知る神月澪という人間は、普通なのでしょう。
俺の知る神月澪も普通です。
それ以上にも以下にもなりはしないと思いますよ?』
そう。
普通だ。
彼らにとっての神月澪は銀楼の下っ端まとめ役で特攻部隊隊長。
俺たちにとっての神月澪は黒羽で雫石のオーナー。
普通の定義は違えど各々から見れば普通なんだ。
それ以上にも以下にもなりようがない。
なるわけがないんだ。
『ただ俺が言えるのは、あの人は誰よりも優しく大人で。
誰よりも冷酷で子供な人。
裏にも表にも属さない全ての中立に立つ素質のある者。
ということでしょうか?』