僕はただのbarのオーナーです
『ややこしいね。』
それに気がつきたくないから。
誤魔化し欺く。
騙し、騙される。
そんな関係でいい。
俺も白羽も。
それ以上は望まないし望んではいけない。
俺たちは所詮、闇になりきれなかった者。
互を信頼し、互い以外を疑い、誰よりも互いを疎んでる。
その感情を抱いたのがいつからだとか。
何故だとか。
そんなこと考えたくないし、考えようとも思わない。
ただ今を生きる事に執着し、 ただ誰かの今を奪うことを生業とする俺たちは。
舞蝶(アゲハ)などじゃなく、道化師(ピエロ)なのかもしれない。
「さて。お仕事しますか?」
『そうだね。今月一の収入だよ。』