僕はただのbarのオーナーです





「あの…ありがとうございました。
本当に子供を救っていただいて感謝しています…っ。
なにかお礼をしたいんですが…」






子供の母親だろう人が涙目で声をかけてきました。

その人は、妊婦さん。
おそらくもうすぐ臨月なのでしょうか?

だから助けに行きたくても行けなかったと言う感じでしょうかね?









『何もいりません。
利益を求めたわけではないので。

一応、病院には連れていってあげてくださいね。』


「あ…はい。
これから連れていきます。

けどお礼は本当にいいんですか…?」


『結構です。
しかし、今後はこの川で遊ばせないことをお勧めします。

どうしてもお礼をと言うならこの子達が見せてくれている笑顔が報酬ということで。』







さっきまで泣いていたはずの子供は打って変わって満面の笑みを見せている。

子供は強い。ということなのでしょうね。

子供の目線になるようしゃがんで、ポンっと二人の頭を軽く撫でて軽く笑う。
すると花が咲いたような笑みを見せてくれた二人。

これで充分ですね。


< 74 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop