僕はただのbarのオーナーです





「俺らは堕ちない逸材じゃない。

堕ちることに抵抗のない、堕ちきった者。
2度と表舞台に上がることを禁じられた咎人だ。

てめぇらとも違う、腐りきった人間だ。」





汐にこの言葉を聞かせたくなかったんだ。
どんなに距離があっても、どんなに月日があいていても。

兄弟だから。

澪は汐に聞かせたくなかったんだ。
己を否定する言葉。

汐は澪に近づこうとしてる。
万が一に、裏に踏み入れる可能性を澪は消したんだ。




「姫だけは動けるよな。」


『なに、急に。』


「全員奥の広間へ。
何があっても出てくるな。」


『…………分かった。』




千里の指示で奥に宴会とかで使う用の広間に全員を移動させた。

途中邪魔が入ったりしそうだったけど、千里と翼が対処してくれた。





広間へ全員入ったことを確認した翼は千里に何かを言って澪のとこへ行く。

千里は広間にいるまま。




< 99 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop