曲げられない運命

「入るぞ。」
「はい。」


入ってきたのは徳川殿だった。


「珍しいですね。」


私は相変わらず窓の外を眺めていた。


「あぁ、ちょっとな戦に行かなくてはいけなくてな。」
「そうでしたか。」


二人の間に会話はなかった。
こんなんで本当に正室が務まっているのだうかと思う。



「それじゃあ、明日の朝には出る。」
「はい。」

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