さすれば恋となる
優しいだけじゃダメ、誰にでもあるのは長所と短所。
どちらも含めて好きになれたらいい。
あ、緋衣呂君におやすみってラインしなきゃ。
毎日“おはよう”“おやすみ”って言えるのは普通だけど、普通に出来るのすごい事だよね。
今日の緋衣呂君は少しだけ怖がり君だったな。
夜は深くなり次第に太陽がゆっくり静かに顔を出す。
「 詩乃~ 起きろ~ 」
「 ……はーい 」
あちゃあ… スマホ充電忘れて寝ちゃった。
充電し、叔父さんが朝ごはんを用意してくれているため顔を洗い席につく。
「 今日は牛乳な、あと南瓜スープも 」
「 あ!バジルパンだっ 叔父さん作ったの?やっぱ私のため?」
美味しそう!
叔父さんの作るバジルパンは最高だから。
「 昨日の深夜にな… おかげで睡眠足りてないな 」
「 私のためなら仕方ない、でしょ?」
朝は叔父さんが、夜は私が食事作りの担当。
ただ、叔父さんの帰りが早い時だけ。
いつも遅くまで働く叔父さんは、お母さんに代わり学校や小遣いなど必要経費を出してくれている。
感謝感激の大好きな叔父さん。
「 あ、緋衣呂君だ!」
おはよう、だって。
今日も朝から会えるんだな~
ついつい、顔がニヤけてしまう。
そんな私を見る叔父さんはクスッと……
「 良かったな 詩乃 」
うん、緋衣呂君に告白されて良かった。