さすれば恋となる
私は特別可愛いわけでもなく、順位には入れないランク。
反対に緋衣呂君は私よりはモテる範囲で、イケてると言えば上位ランク。
イケメンに埋もれてるイケメン、そんな感じだと私は思う。
ちなみに、影ながら緋衣呂君ファンがいたりすると友達の香が言っていた。
「 あ!詩乃いたー! ねぇ先生探してたよ 」
「 そうなの!ありがと 」
クラスの女子が私を探し伝えてくれたから、緋衣呂君に職員室へ行くからと伝えると、明らかにムスッとした。
「 あ… 緋衣呂君ごめんね、待ってる?先に帰ってもいいよ?」
「 待ってる 」
「 うん、じゃあ行ってくるね 」
もう、緋衣呂君って意外と拗ねる人だから先生呼ばないでよね!
職員室へ急ぎ行けば、探していた鍵を私が持っていると勘違いしたらしい。
すでに鍵は見つかり、すまんと先生が謝った。
私は職員室を出るとダッシュで緋衣呂君の所へ向かった。
たまらないと感じる瞬間がある。
緋衣呂君が私の顔を見て笑みを見せること。