満月の存在。
仕事。
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3 温かい気持ち

黒いフードを目深く被り、雪のような白い肌を覆って、夜の闇に溶ける。


真っ黒な長い黒髪は異様に存在を示し、ただ者の雰囲気を漂わせない。



満月の明かりに照らされて、罪深き者を殺す者。


これが、本来の私の姿。


さぁ……今日も、私が殺してあげよう。もう一度、この世に降りられるように。


ス……

ゆっくりと路地裏に入り込むと、矢印のように月明かりに照らされた十代前半と思われる少年がいた。


……この子が私のターゲット、ね。
今までに私が殺してきた人間の中で、こういう子供は何人か見てきていた。



誰にも恵まれない、悲しい子供。
……私と同じ、恵まれない子供。



『こんばんは。』

?「……誰だ。」

鋭く、研ぎ澄まされた二つの目で私を見てきた一人の少年の目は、暗闇のように真っ黒に染まっていた。


…あぁ、人間をコロシたんだ。
かわいそうに。
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