満月の存在。
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『無事終了しましたよ、ピエロ。』

私達4人は、満月の存在本家、ピエロの元へと帰った。

涼「でもなーんか不自然だけどねぇ」


零「あっけなさ過ぎるほどに早く死んだからな。」

杏里「なーんか裏がありそーな♪」


口々と4人が喋り出す。
その言葉は、不安を物語るものだった。


『我らの力がバレないようにホールドは隙間なくしました。周りに敵がいないかの調査も確認済みです。

……どこにも、隙は作っていないはず。』

……あっけなさ過ぎるほどに、本当に早く死んだ。


けれど、できる限りの用心はしたはず。
……したはずなのに、胸騒ぎが、止まらない。


ピエロ「……悪魔、胸騒ぎがするのかい?」

優しく、しかし問いただすような、静かな声色でまっすぐとピエロは私を見た。

『……万全なほど用心はしました。
ですが、何かが違うような気がしてしまいます。例えるなら、最後のピースがはまらないような、そんな気が。』
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