Dear Hero
週が明けて月曜日。
依はバス通学、俺は自転車通学だったから、今までも朝一緒に登校する事はなかったけれど、学校に向かいながら少し期待している自分がいた。
教室に入って、依の席がぽっかり空いているのを見て、あぁ、そうだよなって思った。
だって、制服も鞄も俺の家にあるんだ。
帰ってきていないのに学校来るわけないって、すぐにわかる事なのに。
2限目の移動教室から戻ると、職員室に向かった。
依と出会った事で何度か入った事はあったけど、やっぱりなんだか緊張する。
扉を開くと、すぐに担任が気づいてくれた。
「先生。よ…水嶋から連絡ってあった?」
「俺も澤北に聞こうと思ってたんだよ。水嶋が無断欠席なんて珍しいからな。でもその様子じゃお前も知らなさそうだな」
「……」
「お前の親御さんからは連絡来たけど…水嶋の母親が帰ってきたんだって?」
「たぶん…今は水嶋の家にいる…」
「そうか…。居場所がわかってるならまだ安心だけどなぁ」
「……」
「…お前はそうでもなさそうだな。明日も欠席のようなら、俺から水嶋の家に連絡してみるよ」
「何かわかったら教えてやっから」と背中をバンバン叩くと、教室へ戻るよう促された。
授業の内容なんて、何も耳に入って来なかった。
もしかして、どこかで止まっているんじゃ?と授業中も何度もメールの問い合わせをした。
メールを送れないような状況なのだろうか。
それとも、携帯を見る事すらできないのかな。
その日もメールが返ってくる事はなかった。
依はバス通学、俺は自転車通学だったから、今までも朝一緒に登校する事はなかったけれど、学校に向かいながら少し期待している自分がいた。
教室に入って、依の席がぽっかり空いているのを見て、あぁ、そうだよなって思った。
だって、制服も鞄も俺の家にあるんだ。
帰ってきていないのに学校来るわけないって、すぐにわかる事なのに。
2限目の移動教室から戻ると、職員室に向かった。
依と出会った事で何度か入った事はあったけど、やっぱりなんだか緊張する。
扉を開くと、すぐに担任が気づいてくれた。
「先生。よ…水嶋から連絡ってあった?」
「俺も澤北に聞こうと思ってたんだよ。水嶋が無断欠席なんて珍しいからな。でもその様子じゃお前も知らなさそうだな」
「……」
「お前の親御さんからは連絡来たけど…水嶋の母親が帰ってきたんだって?」
「たぶん…今は水嶋の家にいる…」
「そうか…。居場所がわかってるならまだ安心だけどなぁ」
「……」
「…お前はそうでもなさそうだな。明日も欠席のようなら、俺から水嶋の家に連絡してみるよ」
「何かわかったら教えてやっから」と背中をバンバン叩くと、教室へ戻るよう促された。
授業の内容なんて、何も耳に入って来なかった。
もしかして、どこかで止まっているんじゃ?と授業中も何度もメールの問い合わせをした。
メールを送れないような状況なのだろうか。
それとも、携帯を見る事すらできないのかな。
その日もメールが返ってくる事はなかった。