Dear Hero
「ダイくんの、ぶっきらぼうだけど強くて優しいところが大好き。ダイくんに護られる女の子になりたいってずっと思ってたの」
「……」
「小学生の時は、私も見た目あんなんだったし…女の子としてじゃなくて、仲間みたいに見られてたんだろうなって思ってた。だから、中学の時はマネージャーになったの。少しでもダイくんの近くにいたくて」
「……」
「私、割とアピールしてたんだけどなぁ…。休憩になると一番にタオル渡すのはいつもダイくんだったよ」
知ってる。
でも鈍感な大護にはもっと強くアピールしないとダメなのにって思ってた。
「……あの時から、ダイくんは部活にも道場にも顔出さなくなって、顔合わす事もなかったから……高校まで追いかけてきちゃった。執念深くてごめんね」
紺野を泣かせるなんて、大護の大バカ野郎って思った。
結局、俺はもっともっと大バカ野郎だったけど。
「あの時のダイくん、男らしくてすごくかっこよかったんだ。こんな私でも護ってくれる人がいるんだって…夢みたいだった」
「………」
「今日、一緒に回ろうってOKもらったの、すごく嬉しかった。隣を歩くダイくんは大人っぽくなってて、ずっとドキドキしてた…。ぶっきらぼうなのに優しい言葉も、声も、笑顔も、ちょっと鈍感なところも。ダイくんの良さは変わらない」
「………」
「大好き、ダイくん」
二人の座るベンチがギシッと鳴る。
衣擦れの音。
大護のはあっと吐き出される息。
沈黙が、続く。
紺野は、どんな顔で大護へ想いを告げたのだろうか。
いつもの笑顔で?
泣きそうな顔?
ちょっと照れたような顔かな。
どんな顔でもいいよ。
その言葉は、俺が聞きたかったんだ。
「……」
「小学生の時は、私も見た目あんなんだったし…女の子としてじゃなくて、仲間みたいに見られてたんだろうなって思ってた。だから、中学の時はマネージャーになったの。少しでもダイくんの近くにいたくて」
「……」
「私、割とアピールしてたんだけどなぁ…。休憩になると一番にタオル渡すのはいつもダイくんだったよ」
知ってる。
でも鈍感な大護にはもっと強くアピールしないとダメなのにって思ってた。
「……あの時から、ダイくんは部活にも道場にも顔出さなくなって、顔合わす事もなかったから……高校まで追いかけてきちゃった。執念深くてごめんね」
紺野を泣かせるなんて、大護の大バカ野郎って思った。
結局、俺はもっともっと大バカ野郎だったけど。
「あの時のダイくん、男らしくてすごくかっこよかったんだ。こんな私でも護ってくれる人がいるんだって…夢みたいだった」
「………」
「今日、一緒に回ろうってOKもらったの、すごく嬉しかった。隣を歩くダイくんは大人っぽくなってて、ずっとドキドキしてた…。ぶっきらぼうなのに優しい言葉も、声も、笑顔も、ちょっと鈍感なところも。ダイくんの良さは変わらない」
「………」
「大好き、ダイくん」
二人の座るベンチがギシッと鳴る。
衣擦れの音。
大護のはあっと吐き出される息。
沈黙が、続く。
紺野は、どんな顔で大護へ想いを告げたのだろうか。
いつもの笑顔で?
泣きそうな顔?
ちょっと照れたような顔かな。
どんな顔でもいいよ。
その言葉は、俺が聞きたかったんだ。