Dear Hero
***
毎度お馴染となった水嶋の家。
だんだんと俺もこの家が落ち着くようになってきた。
水嶋はというと、今日のお店でいつものように取りまくったメモと写真をノートにまとめている。
このノートも大分と厚くなってきたなぁと水嶋の後ろ姿を眺めながら感心する俺。
…俺自身はこのノートに何もしていないのだけど。
手持無沙汰の俺は、今日のお店の事を思い出してみる。
今日は…姉ちゃんにしてやられた。
いつもの駅とは反対方向。
閑静な住宅街の中にぽつんと佇む古民家カフェだった。
姉ちゃんが予約しておいたというので、中に入り名前を告げると「ご予約の澤北様ですね。どうぞ」と席へと案内される。
店員さんの足が止まり、ガラッと小さな襖を開けると机と座布団だけのこじんまりとした個室。
「ご予約いただいたカップルシートでございます。ごゆっくりどうぞ」
「…!?カッ……!?」
にこやかに頭を下げると襖を閉めて行ってしまう店員さん。
小さな部屋に取り残された二人。
今…カップルシートって……?
「〜〜〜っあいつ…!!」
くそ!してやられた!!!
なんだよカップルシートって!!!
あいつワザとだちきしょう!!!
毎度お馴染となった水嶋の家。
だんだんと俺もこの家が落ち着くようになってきた。
水嶋はというと、今日のお店でいつものように取りまくったメモと写真をノートにまとめている。
このノートも大分と厚くなってきたなぁと水嶋の後ろ姿を眺めながら感心する俺。
…俺自身はこのノートに何もしていないのだけど。
手持無沙汰の俺は、今日のお店の事を思い出してみる。
今日は…姉ちゃんにしてやられた。
いつもの駅とは反対方向。
閑静な住宅街の中にぽつんと佇む古民家カフェだった。
姉ちゃんが予約しておいたというので、中に入り名前を告げると「ご予約の澤北様ですね。どうぞ」と席へと案内される。
店員さんの足が止まり、ガラッと小さな襖を開けると机と座布団だけのこじんまりとした個室。
「ご予約いただいたカップルシートでございます。ごゆっくりどうぞ」
「…!?カッ……!?」
にこやかに頭を下げると襖を閉めて行ってしまう店員さん。
小さな部屋に取り残された二人。
今…カップルシートって……?
「〜〜〜っあいつ…!!」
くそ!してやられた!!!
なんだよカップルシートって!!!
あいつワザとだちきしょう!!!