Dear Hero
「え、このカップルシートって良くない?」
ホームルームの時間ギリギリ、衣装まで決まりかけた頃に一人の女子が発した言葉で、落ち着きかけていた教室内は再びヒートアップした。
「かわいー!彼氏と行きたいー!」
「この辺にこんなお店あるんだねー」
「え、ちょっと今度彼氏と行ってくるわ」
「てゆーか、水嶋さんもカップルシートだったの?」
「……っえ!?」
締める直前に再び燃え上がった熱を鎮火できずにオロオロしていたところに、思わぬ飛び火が降ってきて驚く水嶋。
「水嶋さん、彼氏いたんだ!」
「いえ…!あの、彼氏ではないです!お店行くのにお付き合いいただいただけで…」
しどろもどろになりつつ、ふとこちらを見るので目が合ったと思ったら水嶋は一気に赤面し、女子たちの熱気をさらに上昇させる事となった。
あの日の事を思い出して俺も思わず口元が緩くなってしまい、かき消すように左手で隠したけど、こっちを見てニヤニヤする哲ちゃんと孝介にイラっとして、その気持ちも吹っ飛んだっけ。
そろそろ隣のクラスの迷惑になりそうな騒音になりかけたところで、担任が無理やり切り上げてホームルームは終了した。
……なお、カップルシートは採用されたのである。
ホームルームの時間ギリギリ、衣装まで決まりかけた頃に一人の女子が発した言葉で、落ち着きかけていた教室内は再びヒートアップした。
「かわいー!彼氏と行きたいー!」
「この辺にこんなお店あるんだねー」
「え、ちょっと今度彼氏と行ってくるわ」
「てゆーか、水嶋さんもカップルシートだったの?」
「……っえ!?」
締める直前に再び燃え上がった熱を鎮火できずにオロオロしていたところに、思わぬ飛び火が降ってきて驚く水嶋。
「水嶋さん、彼氏いたんだ!」
「いえ…!あの、彼氏ではないです!お店行くのにお付き合いいただいただけで…」
しどろもどろになりつつ、ふとこちらを見るので目が合ったと思ったら水嶋は一気に赤面し、女子たちの熱気をさらに上昇させる事となった。
あの日の事を思い出して俺も思わず口元が緩くなってしまい、かき消すように左手で隠したけど、こっちを見てニヤニヤする哲ちゃんと孝介にイラっとして、その気持ちも吹っ飛んだっけ。
そろそろ隣のクラスの迷惑になりそうな騒音になりかけたところで、担任が無理やり切り上げてホームルームは終了した。
……なお、カップルシートは採用されたのである。