Dear Hero
急いで返信していると、すっと爪楊枝に刺さった唐揚げが差し出される。
「食べる?」
「おお、サンキュー」
指は忙しなく携帯のボタンを連打しながら、差し出された唐揚げにガブリと食らいついた。
ちょっと冷めかけてるけど、程よくジューシー。
文化祭の模擬店にしては及第点なんじゃないの、とモグモグしながら評価してみる。
「悪い、待たせた。多分もう来ない…」
携帯をズボンのポケットに突っ込み、紺野の方に顔を向けると、ぽかんとした表情でこちらを見ていた。
「……どうした?」
「あ、いや…えっと…」
「なに」
「その……なんていうか、ダイくんてこうゆう事普通にしちゃうのかなって…」
「どうゆう事?」
「ええと……その、他の人の手からそのまま食べちゃったり…とか…」
ばつの悪そうな顔で尋ねられて、その意味を考えてみる。
他の人からつっても、そんな機会はそうないし。
あ、あるとすれば水嶋か。
試作の時とかも「食べてみますか?」と差し出されたものをそのまま食ってたっけ。
あいつも何も言わないから、特に気にした事なかったけど、他の奴だったら同じ事するか?と聞かれたら、答えはNOだ。
「あー…いや、しねぇな。悪い、いつもの癖でちょっと間違えた」
「間違えたって…」
盛大にため息を吐かれる。
なんだか、すげー悪いことした気分だ。
「……ダイくんの事だから、深く考えてないと思うんだけどさ、あんまり軽率にこうゆう事しない方がいいよ」
「なんで?」
「………勘違いしちゃう子だって、いるんだからね」
「……?」
何を勘違いするのだろうか?
少しだけ頬を赤らめた紺野は、頭の周りに?がいくつも飛び交っている俺を見て、なにかを諦めたようだった。
「食べる?」
「おお、サンキュー」
指は忙しなく携帯のボタンを連打しながら、差し出された唐揚げにガブリと食らいついた。
ちょっと冷めかけてるけど、程よくジューシー。
文化祭の模擬店にしては及第点なんじゃないの、とモグモグしながら評価してみる。
「悪い、待たせた。多分もう来ない…」
携帯をズボンのポケットに突っ込み、紺野の方に顔を向けると、ぽかんとした表情でこちらを見ていた。
「……どうした?」
「あ、いや…えっと…」
「なに」
「その……なんていうか、ダイくんてこうゆう事普通にしちゃうのかなって…」
「どうゆう事?」
「ええと……その、他の人の手からそのまま食べちゃったり…とか…」
ばつの悪そうな顔で尋ねられて、その意味を考えてみる。
他の人からつっても、そんな機会はそうないし。
あ、あるとすれば水嶋か。
試作の時とかも「食べてみますか?」と差し出されたものをそのまま食ってたっけ。
あいつも何も言わないから、特に気にした事なかったけど、他の奴だったら同じ事するか?と聞かれたら、答えはNOだ。
「あー…いや、しねぇな。悪い、いつもの癖でちょっと間違えた」
「間違えたって…」
盛大にため息を吐かれる。
なんだか、すげー悪いことした気分だ。
「……ダイくんの事だから、深く考えてないと思うんだけどさ、あんまり軽率にこうゆう事しない方がいいよ」
「なんで?」
「………勘違いしちゃう子だって、いるんだからね」
「……?」
何を勘違いするのだろうか?
少しだけ頬を赤らめた紺野は、頭の周りに?がいくつも飛び交っている俺を見て、なにかを諦めたようだった。