天神学園のお忍びな面々
甲斐を押し付けられ、一礼して学園長室を退室する美緒。
甲斐もそれに続く。
この学園には、悪意や殺意を持つ者を立ち入らせない桜の結界というものが存在すると聞いた。
何度か破られたという前例もあるものの、当面は美緒が悪意ある者に狙われる心配はないだろう。
そう思って、美緒の背中に声をかけようとした甲斐は。
「よかったぁあ」
ふわり、と。
鼻腔を擽るシャンプーの香りを、とても間近に感じる事になった。
振り返り、頭ひとつ背の高い甲斐の胸に寄り添う美緒。
ふにゅん、と。
柔らかで温かな感触が、甲斐の胸板に伝わる。
「周りには他所の惑星の人や人間ですらない人ばかりで…差別する気はないけど、正直寂しかったんだぁ…あー懐かしい、ヒノモト人の匂いだぁ…」
そう言って、小さく鼻を鳴らす美緒。
甲斐もそれに続く。
この学園には、悪意や殺意を持つ者を立ち入らせない桜の結界というものが存在すると聞いた。
何度か破られたという前例もあるものの、当面は美緒が悪意ある者に狙われる心配はないだろう。
そう思って、美緒の背中に声をかけようとした甲斐は。
「よかったぁあ」
ふわり、と。
鼻腔を擽るシャンプーの香りを、とても間近に感じる事になった。
振り返り、頭ひとつ背の高い甲斐の胸に寄り添う美緒。
ふにゅん、と。
柔らかで温かな感触が、甲斐の胸板に伝わる。
「周りには他所の惑星の人や人間ですらない人ばかりで…差別する気はないけど、正直寂しかったんだぁ…あー懐かしい、ヒノモト人の匂いだぁ…」
そう言って、小さく鼻を鳴らす美緒。