天神学園のお忍びな面々
「兄様!」

見ていたディアが、声を上げる。

いつもの美緒に対するレオの執着だと思って黙認していたが、大技のイヴィル・キルドを出すとはやり過ぎだ。

それだけ蘭丸が、遊びでは済まない強者という事か。

現に。

「つ…おぉおお…」

夜桜を横に構えて受け太刀した蘭丸の全身から、白煙が上がっている。

イヴィル・キルドの炎に反応したのか、校内で火災報知機が鳴り響く。

「もうやめなよ蘭丸!やり過ぎだよ!」

椿も止めに入るが。

「馬鹿野郎」

蘭丸はビキビキと、額に青筋を浮かべた。

「臥龍の血筋が炎で焼かれるだぁ?…虚仮にしやがって」

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