天神学園のお忍びな面々
「もうやめて下さいっっっっっっ!」

火災報知機の音の中でもよく聞こえる。

美緒にしては、声を張り上げた方だった。

「気に病む事ぁねぇよオパーイちゃん…俺が勝手に惚れてやってる事だ…」

今も尚白煙を上げながら言う蘭丸。

「待ってな美緒…すぐにあのデカい悪い虫、追っ払ってやるから…」

血を滴らせながら言うレオ。

「違う!違うの!違うんです!」

泣きじゃくり、首を激しく横に振りながら、美緒は言う。

「私は、姫なんかじゃないんです!」

美緒は言う。

「私はヒノモト勅使河原将軍家の娘じゃないんです!」

美緒は言う。

「私は、リュート様と古奈美様の娘じゃないんです!」

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