天神学園のお忍びな面々
「貴方、知ってますよぉ?生徒会長の美緒さんと一緒によくいますよねえ?えーっと確か、甲斐君…」

「…リューク…」

そう名乗り。

「…というそうです…」

居た堪れない気分になり、そう付け加える。

そのリュークの表情を見て、何かを感じ取ったのか。

「私は高等部化学教師の早川 龍禾(はやかわ りか)ですよぉ、リカちゃん先生って呼んで下さいねぇ」

女性、早川 龍禾は名乗った。

「でぇ、リューク君はこんな時間に何をしているんですかぁ?」

「……」

美緒の所に帰るに帰れず、ここに戻ってきた、とは言えない。

「ところでぇ」

おっとり口調ながら、なかなかに勘が鋭いのか。

深く追及する事はせず、リカは早々に話題を変えた。

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