天神学園のお忍びな面々
美緒は3本の指を立てた。

「ひとつ、ディアとリューク君が付き合う」

「……」

「ふたつ、リューク君はディアともエレナさんとも付き合わない」

「……」

「みっつ、エレナさんにリューク君を譲る」

「……」

「ディアの頭の中で、3人とも笑顔でいたのはどれ?」

「……」

難しい表情をするディア。

ディアにとっては悩む選択肢かもしれない。

しかし答えは簡単だ。

エレナは何を望んで身を引いたのか。

彼女が身を引くという行為を、一番無駄なものにしないのはどれなのか。

「ゆっくり、考えてみるといいよ」

美緒は、優しく微笑んだ。

< 376 / 760 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop