天神学園のお忍びな面々
3つの異なる血の同時使用。

それが龍鬼の考える更なる限界突破だった。

その3つの鬩ぎ合いに耐え切れず、リカの力を以ってして、ようやく暴走を食い止めた事は彼も忘れていない。

同じ事を繰り返さないようにと、彼はこれまで悪魔と吸血鬼の血を眠らせていたのだ。

だからこそ、白雪も封印対象としての龍鬼の監視を緩めていた。

「…もし…」

白雪は静かに呟く。

「もし血のコントロールに失敗して、また暴走するような事があれば……」

「あれば?」

「……」

白雪は、真っ直ぐに龍鬼を見る。

「私の肉体を宿主に……先輩を永久封印する……」

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