天神学園のお忍びな面々
「紀州君」

古奈美が紀州の顔を見る。

「私もリュート君も、紀州君の事信頼している。だけど、心配でもあるのよ。番犬の皆は、私達の大切な家族ですから。紀州君の身に何か起きる前に、テリアちゃんに止めてもらわないといけないの。そこは分かって?」

「…まあ」

口を尖らせる紀州。

「俺を止められるのは、『先読みのテリア』しかいねぇからな」

「そんな…私は目が見えない分、他の感覚が敏感っていうだけで…」

謙遜するテリアを。

「その敏感な感覚だけが、紀州のバカタレを止められるんだ」

リュートが頼もしそうにに言う。

「バカタレって何だ将軍!」

「喧嘩っ早くてすぐ挑発に乗るお前の事だバカタレ!何かあったら天神滅びるんだぞ!分かってんのか!」

将軍とガチで殴り合う護衛。

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