天神学園のお忍びな面々
「――――――――――っっっ!」

屋上で天を劈き、紀州が咆哮する。

その姿は、天神の地を震撼させた臥龍を彷彿とさせる。

臥龍伝説が忘却の彼方に消えようとする今、新たなる脅威が天神を襲う。

「させん」

紀州さえ即応できないほどの高速歩法で間合いを詰めたリカは。

「絶紹…」

瞬時にして紀州の頭上へと跳躍し。

「半歩崩拳(パンプポンケン)」

空中からの中段正拳突き!

その衝撃で紀州の足元の床が抜け落ち、彼は階下1階まで転落していく!

流石はマスターロンニャンの遺志を継ぐもの。

現武闘派教師陣を名乗るに恥じない実力だった。

しかしそれでも。

「――――――――――っっっ!」

崩落した校舎の残骸の下から、紀州は身を起こして咆哮!

その牙で、リカに食らいつこうとする!

< 645 / 760 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop