天神学園のお忍びな面々
そんな風に大掃除に励んでいる仲間を尻目に。

「フン」

牡丹は、海を見渡せる断崖に腰掛けて酒を飲む。

「何サボってるですかっ!」

牡丹の姿が見当たらないと探していた豆柴が、早速発見して、彼の後頭部を叩く。

「おのれ豆柴貴様。俺を叩くとはいい度胸だ」

「貴方こそ皆が頑張っているのにサボるとはいい度胸です!」

腰に手を当て、胸を張る豆柴。

…豊満なお胸が、突き出される。

「……」

「何処見てるですか、この助平」

「どこも見ておらん」

「私の胸に釘付けです!」

何せ紫陽花の血を引く無自覚スペシャルハレンチだ。

こういう事には当然のように反応する。

豆柴に、仔犬が吠えるが如くキャンキャンと説教される牡丹であった。

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