天神学園のお忍びな面々
何だろう、やけに気になる。

甲斐は引き付けられるように、その小道へと歩き始めた。

…学園の敷地内である事は間違いない。

しかし、何というか。

空気がこの周辺のみ、まるで違う。

背中に1本、シャンとするような何かを通されたような。

不快なものではない。

が、僅かばかり緊張を強いられるような空気。

甲斐の知識で分かり易く例えるなら、早朝のヒンヤリとした道場に似ている。

清浄さ、神聖さを漂わせるような…。

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