天神学園のお忍びな面々
天神学園で有名な、武道一筋の上級生がいるらしい。
あまり他の生徒と関わらず、授業や行事に参加する事も少ない為に、名前さえ知られていないが、柔な武闘派教師陣ならば返り討ちにしてしまうほどの腕前を持つのだという。
強過ぎて、風紀委員や教師でさえ指導する事が出来ないという上級生。
『先輩』の通り名で知られているが…。
「俺の聞いた特徴と合致しねぇなあ…人違いか?」
「…日課の走り込みの途中だ。何の用向きでここにいる?」
「否定しねぇって事は、アンタやっぱり先輩さんかよ」
蘭丸は、白い八重歯を覗かせて笑った。
「容姿の特徴と違うから焦ったじゃねぇかよ。何だよその黒い道着、厨二病か?」
「これか?」
先輩は静かに、一歩踏み出た。
蘭丸と同じような、爛々と輝く赤い瞳が闇に浮かぶ。
「これは、悪鬼の礼装だ」
あまり他の生徒と関わらず、授業や行事に参加する事も少ない為に、名前さえ知られていないが、柔な武闘派教師陣ならば返り討ちにしてしまうほどの腕前を持つのだという。
強過ぎて、風紀委員や教師でさえ指導する事が出来ないという上級生。
『先輩』の通り名で知られているが…。
「俺の聞いた特徴と合致しねぇなあ…人違いか?」
「…日課の走り込みの途中だ。何の用向きでここにいる?」
「否定しねぇって事は、アンタやっぱり先輩さんかよ」
蘭丸は、白い八重歯を覗かせて笑った。
「容姿の特徴と違うから焦ったじゃねぇかよ。何だよその黒い道着、厨二病か?」
「これか?」
先輩は静かに、一歩踏み出た。
蘭丸と同じような、爛々と輝く赤い瞳が闇に浮かぶ。
「これは、悪鬼の礼装だ」