One Night Lover
乱される
華乃は久し振りに大学の友人たちと会った。

「華乃〜！元気だった？

式場とか決まったの？」

今日は華乃の他に4人の友達が集まった。

2人は既婚者で1人は会社の上司と不倫中で
もう1人は幼馴染に片思いの恋をしている。

4人は華乃のその後の報告をそれぞれ違う思いで待っている。

既婚者の2人は華乃には結婚しなさいとすすめているが、本当は1人は姑との仲が上手くいかず苛立ってばかりだったし、
もう1人は旦那の束縛が酷くて今日出てくるのもやっとだった。

2人にとって今や結婚はそれほど良いものではない。

そのことは結婚を控えてる華乃にも
そしてこの中の誰にもなぜか言えないでいる。

そして不倫中である彼女は結婚する華乃を羨ましく、そしてちょっとだけ妬ましく思っていたし、
片思いの恋をしてる彼女は
華乃が片思いを克服して幸せになる事を喜んでいた。

「…まだ具体的には…何にも決めてない。」

「え？まだ何にも決めてないの？

3ヶ月前から何にも？」

「うん。異動したばっかで忙しいっていうか…ね。」

「ふーん。そうなんだ。」

4人とも前から華乃がこの結婚に対して前向きじゃないことに気がついていた。

その後は華乃の結婚の話題は避け、
大学時代に戻ったように昔話に花を咲かせた。




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