One Night Lover
この四月から華乃は大きな文具メーカーに就職した。
昔から文房具が好きで
文具店に何時間居ても飽きないほど好きだ。
いつか自分でデザインした文具が大きなデザイン賞を獲るというのが華乃の夢だった。
「会社はどう?楽しい?」
華乃は就職した記念に渉に食事に誘われた。
渉とは相変わらず兄妹のような関係のまま交流は続いている。
「うーん、まだわかんないことばっかりで…
同じ課の同期の男が嫌なヤツでね。
本当に感じ悪いの!」
華乃は念願のデザイン部に配属されたが
新入社員がいきなりデザインを任されるわけもなく
仕事はほとんど先輩デザイナーの小間使いだ。
そこで出逢ったのが同じ年に入社した杉崎健だった。
健は今年大きな賞を獲った葛城陽介のアシスタントに付き、
華乃は葛城の最大のライバルである紺野深鈴のアシスタントになった。
デザイナー同士の確執もあってそのアシスタント同士も犬猿の仲である。
華乃も度々、健と仕事でぶつかった。
「お前、この前間違えた資料そのまま渡したんだってな?
お陰で紺野さんが赤っ恥かいて大変だったみたいだな。
だからお前はダメなんだよ。」
「杉崎こそ何様なの?
自分が大学の時にちょっとした賞に入賞したくらいで偉そうに…」
華乃と健はいつもこんな感じだった。
だけどある事件がキッカケで2人は急接近する事になる。
昔から文房具が好きで
文具店に何時間居ても飽きないほど好きだ。
いつか自分でデザインした文具が大きなデザイン賞を獲るというのが華乃の夢だった。
「会社はどう?楽しい?」
華乃は就職した記念に渉に食事に誘われた。
渉とは相変わらず兄妹のような関係のまま交流は続いている。
「うーん、まだわかんないことばっかりで…
同じ課の同期の男が嫌なヤツでね。
本当に感じ悪いの!」
華乃は念願のデザイン部に配属されたが
新入社員がいきなりデザインを任されるわけもなく
仕事はほとんど先輩デザイナーの小間使いだ。
そこで出逢ったのが同じ年に入社した杉崎健だった。
健は今年大きな賞を獲った葛城陽介のアシスタントに付き、
華乃は葛城の最大のライバルである紺野深鈴のアシスタントになった。
デザイナー同士の確執もあってそのアシスタント同士も犬猿の仲である。
華乃も度々、健と仕事でぶつかった。
「お前、この前間違えた資料そのまま渡したんだってな?
お陰で紺野さんが赤っ恥かいて大変だったみたいだな。
だからお前はダメなんだよ。」
「杉崎こそ何様なの?
自分が大学の時にちょっとした賞に入賞したくらいで偉そうに…」
華乃と健はいつもこんな感じだった。
だけどある事件がキッカケで2人は急接近する事になる。