One Night Lover
「もう帰って。謹慎中でしょ?」
華乃は健を冷たく追い返した。
健も今日ばかりは申し訳なくて
それ以上華乃に触れることも出来なかった。
華乃の部屋を後にした時、
ドアの向こうから華乃の泣く声が聞こえた。
次の日健は知り合いの先輩のデザイナーに連絡して逢いに出かけた。
「健?どうしたの?珍しいじゃない?
聞いたよー。結婚するんだって?」
彼女は数年前、華乃に出会う前まで健と恋仲だった雨来梨沙という主に可愛い系の雑貨のデザイナーだ。
原宿に事務所兼店のビルがあり、週末の彼女の店は若い女の子でごった返す。
梨沙自身も独特のファッションで身を固め、
テレビや雑誌に何度も出ている。
若い女の子のカリスマ的存在で
彼女の雑貨より彼女自身のライフスタイルに興味がある女の子も沢山いる。
彼女は若くしてこの道を極めた天才だった。
まだ高校生の頃、既にデザイナーになる事を夢見ていた健は
知り合いのデザイン科に通う先輩に
まだ駆け出しだった梨沙を紹介されて
彼女は8歳年下の健に一目惚れした。
16歳の健は24歳のかなり変わった梨沙に翻弄された。
健の初めてはほとんどが梨沙とだった。
梨沙はもう33歳になっていたが、相変わらず派手なファッションに身を包み、
奔放でそれでいて魅力的だった。
梨沙はド派手なピンクのソファに健を座らせた。
「覚えてる?このソファ。」
健はそのソファで梨沙と何度もsexをした。
健の初体験もこのソファの上だった。
それだけじゃなく、このソファの上で愛を語り合って、喧嘩もして、別れ話もした忘れ難い場所だった。
「二度張り替えたけど…気に入ってるからまだ使ってる。
健との想い出が沢山詰まってるから。」
梨沙があの時のように自分を誘っているように思えた。
健は梨沙に夢中で何も見えなくなって
梨沙を束縛するようになり、
最後は梨沙に捨てられた。
「俺のことあんな簡単に捨てたクセに。」
「簡単じゃなかったよ。
あの頃はアタシも健に夢中だった。
でも夢中になりすぎて…健以外の何もかも捨てちゃいそうで怖かったの。」
梨沙が健の腕にその白く細い指で触れると
健はいきなり梨沙にキスをした。
「結婚するんでしょ?」
そう言いながら拒んでるようには思えなかった。
「実を言うと振られたんだ。
俺、またやらかしちゃった。
梨沙さんの時みたいに彼女に執着しすぎた。」
梨沙はそんな健を優しく包んだ。
「淋しくなったらまたここに帰ってくればいいじゃない?」
梨沙はずっと健のことをどこかで引きずっていて
何年かぶりに会って男らしくなった健にあの時の熱い思いが蘇った。
健はそんな梨沙に応えるように
昔みたいに梨沙をこのソファで抱いた。
自分のリズムで軋む音が昔と違って聞こえて
健は時の流れを感じた。
梨沙はあの頃より数段女の扱いに慣れている健を頼もしく、そして少し憎らしく思った。
華乃は健を冷たく追い返した。
健も今日ばかりは申し訳なくて
それ以上華乃に触れることも出来なかった。
華乃の部屋を後にした時、
ドアの向こうから華乃の泣く声が聞こえた。
次の日健は知り合いの先輩のデザイナーに連絡して逢いに出かけた。
「健?どうしたの?珍しいじゃない?
聞いたよー。結婚するんだって?」
彼女は数年前、華乃に出会う前まで健と恋仲だった雨来梨沙という主に可愛い系の雑貨のデザイナーだ。
原宿に事務所兼店のビルがあり、週末の彼女の店は若い女の子でごった返す。
梨沙自身も独特のファッションで身を固め、
テレビや雑誌に何度も出ている。
若い女の子のカリスマ的存在で
彼女の雑貨より彼女自身のライフスタイルに興味がある女の子も沢山いる。
彼女は若くしてこの道を極めた天才だった。
まだ高校生の頃、既にデザイナーになる事を夢見ていた健は
知り合いのデザイン科に通う先輩に
まだ駆け出しだった梨沙を紹介されて
彼女は8歳年下の健に一目惚れした。
16歳の健は24歳のかなり変わった梨沙に翻弄された。
健の初めてはほとんどが梨沙とだった。
梨沙はもう33歳になっていたが、相変わらず派手なファッションに身を包み、
奔放でそれでいて魅力的だった。
梨沙はド派手なピンクのソファに健を座らせた。
「覚えてる?このソファ。」
健はそのソファで梨沙と何度もsexをした。
健の初体験もこのソファの上だった。
それだけじゃなく、このソファの上で愛を語り合って、喧嘩もして、別れ話もした忘れ難い場所だった。
「二度張り替えたけど…気に入ってるからまだ使ってる。
健との想い出が沢山詰まってるから。」
梨沙があの時のように自分を誘っているように思えた。
健は梨沙に夢中で何も見えなくなって
梨沙を束縛するようになり、
最後は梨沙に捨てられた。
「俺のことあんな簡単に捨てたクセに。」
「簡単じゃなかったよ。
あの頃はアタシも健に夢中だった。
でも夢中になりすぎて…健以外の何もかも捨てちゃいそうで怖かったの。」
梨沙が健の腕にその白く細い指で触れると
健はいきなり梨沙にキスをした。
「結婚するんでしょ?」
そう言いながら拒んでるようには思えなかった。
「実を言うと振られたんだ。
俺、またやらかしちゃった。
梨沙さんの時みたいに彼女に執着しすぎた。」
梨沙はそんな健を優しく包んだ。
「淋しくなったらまたここに帰ってくればいいじゃない?」
梨沙はずっと健のことをどこかで引きずっていて
何年かぶりに会って男らしくなった健にあの時の熱い思いが蘇った。
健はそんな梨沙に応えるように
昔みたいに梨沙をこのソファで抱いた。
自分のリズムで軋む音が昔と違って聞こえて
健は時の流れを感じた。
梨沙はあの頃より数段女の扱いに慣れている健を頼もしく、そして少し憎らしく思った。