イケメンエリート、愛に跪く
「これは、強制じゃない…
もし、愛ちゃんが僕とロンドンへ行きたいって思ったら、僕に連絡してほしい。
いや、やっぱり空港で待ってるよ…
明日は、僕はきっと遅くまでソフィアに頼まれた仕事をしなきゃないらないから、それに愛ちゃんも明日の夜は、美弥ちゃん達が送別会をしてくれるって言ってただろ…
だから、連絡はしなくていいや。
時間に愛ちゃんが来なかったら、僕は一人で行く…
それが、今の愛ちゃんの出した答えなら、しょうがないから…」
舟はそれ以上の言葉をグッと飲み込んだ。
もし、愛がロンドンへ来た時にどういう生活になるかとか、愛が知らなければいけない情報はもう全て話してある。
女々しい言葉を並べだす前に、舟は口に鍵を閉めた。
「舟君…
もし、今夜も明日も、舟君に会いたくなったらどうしよう…」
愛の瞳は潤んでいる、苦悩に満ちた顔をして。
「それなら、今夜と明日は我慢して、明後日に会いに来て…
空港で待ってるからさ…」
僕は意地悪で女々しくて最低な男だ。
今夜会って明日も会って、でも、明後日に空港に来てくれなきゃ何も意味はないんだ。
明後日来てくれないのなら、今夜も明日も会いたくない…
僕の身がもたないよ…