イケメンエリート、愛に跪く
*番外編* そして僕は愛に跪く


8月1日、ハワイは常夏の季節を迎え、夏休みシーズンということもあり観光客が溢れ島自体が活気に満ちていた。

明日は、舟と愛のウェディングの日だ。
二人は高齢の舟の祖父母の事を考え、二人が移動しないで済むようにこのハワイで挙式をする事に決めた。
そして、愛の弟の亮の仕事を優先して、亮が長期の休みが取れるこの時期に、二人の晴れの日を選んだ。

愛は舟と先にハワイ入りをしていて、昨日から皆のお迎えに空港を何度も往復している。
と言っても、家族だけのこじんまりとした挙式のため、愛の家族と舟の家族を迎えるだけだった。
でも、その両家族はもうハワイ入りしている。
なのに、舟と愛はまだ空港にいた。

それは、唯一、友達として招待した二人を待っているからだ。


「本当に、タロウさんも来るのかな…?」


舟がそう言った数分後には、愛を見つけて手を振る美弥が見えた。





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