イケメンエリート、愛に跪く



「愛さ~ん、お久しぶりで~す」


愛の目から見ても美弥は本当に可愛いらしい。
顔が童顔のせいか、スタイルの良さとのアンバランス感が見る人の目をいつも引きつけた。

愛はロンドンへ行ってからも、美弥とはずっとSNSで繋がっていた。
私と舟をくっつけてくれたのは間違いなくこの美弥とタロウの尽力のおかげだと思っていたし、そして何よりも、美弥はタロウに一目ぼれをして、タロウの掴みどころのない性格に振り回されている最中らしい。


舟が目を丸くして驚いたのは、美弥の後ろをバツの悪そうな顔で歩いているタロウの姿だった。
愛にせがまれてタロウにも招待状を送ったが、タロウのクールな性格からしていくら美弥ちゃんと仲良しでも、ここハワイまで、それも僕達の結婚式に来るなんて夢にも思っていなかった。


「タ、タロウさん、今回は僕達の結婚式に、わざわざハワイまで来てくれて本当にありがとう」


舟は大して親しくもないタロウを見て、肩をすくめて笑った。
きっと、このクールなタロウさんも、美弥ちゃんという女の子に嵌まってしまったに違いない…
そうじゃなければ、こんな爽やかなハワイの土地に、タロウさんの存在は似合わない。







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