イケメンエリート、愛に跪く
「じゃ、愛ちゃんの弟の亮ちゃんと僕の弟二人に、そのお花を取られないように裏工作をしとかなきゃ」
「それは舟君お願いね」
はい、はい…
僕は愛ちゃんのためなら、どんな事でも裏工作をするから。
実は、僕の中でも、サプライズを考えてるんだ。
でも、それは、今は言わない。
愛ちゃんにとって、いい事なのか悪い事になるのか僕にとっては賭けみたいなものだけど、でもこれからの愛ちゃんの幸せな未来のためには、絶対欠かせない事なんだ。
僕の中で愛ちゃんへの愛のある裏工作はこれで最後にしたいけど…
舟と愛が家へ帰り着くと、そこはもうパーティで盛り上がっていた。
愛の家族と舟の家族は、今さらながらとても仲がいい。
特に、愛の弟と舟の父親違いの二人の弟は、会ってすぐに意気投合していた。
愛と舟は簡単に食事を済ませ、今夜は早めに部屋へ戻った。
結婚式の前日ということで、愛は少しだけナイーブになっている。
結婚自体は本当に嬉しいし幸せな事だけれど、日本の人達はこの結婚をどう思うのだろう…
日本を離れた場所で幸せになっても、心に大きなわだかまりを残している。
それは、高望みなのかもしれないけど、できる事なら、私を応援してくれた日本の皆にも祝福されたい…