イケメンエリート、愛に跪く
舞衣は自分の事のようにため息をつく。
何か舟の役に立ちたいと思うけれど、きっと、それは凪が許さない。
「愛ちゃんか…
今では何をしてるのかな~
舟さんより年上だったらもう結婚してるかな~?」
舟は舞衣の事をとても可愛いと思った。
いや、日本人の女の子が可愛いのかもしれない。
控えめでちょっと幼くて、アメリカの自立心旺盛な女性もいいけれど、舞衣みたいな純粋な女の子もすごく魅力的だと思う。
「愛ちゃんか…
結婚してなければ、柏木愛のままかな…
でも、もう、結婚してるよ、きっと」
すると、舞衣が何か閃いたような顔をした。
そして、タブレットのネットで何かを必死に検索している。
「もしかして、舟さんの初恋の相手の愛ちゃんってこの人?」
舞衣は冗談のつもりで、同姓同名の日本で有名な女子アナウンサーの画像を舟に見せた。
舟は顔を近づけてその画像を見入っている。
すると、舟の顔がバラが咲いたように生き返った。
「愛ちゃんだ…
小さい頃と全然変わってない…
え? マイマイ、その画像どうしたの?」
舞衣は驚いて、目をパチパチさせている。
そして、舞衣はもう一度その画像を見て、また舟の顔を見た。