運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
テーブルに持ってきたものを置いて、泣きながら総一郎さんの腕の中に飛び込んだ。


泣くつもりなんてなかったのに、久しぶりに総一郎さんに会えたことがたまらなく胸を締め付けて涙を止めることができなかった。


「・・・総一郎さん、会いたかったです」


「俺も毎日、寝ている優衣の姿を見ていたけれど、ずっと会いたかったよ。優衣、顔見せて。うん、やっぱり俺の好きな優衣だ」


私の頬を両頬で包み込み、流れる涙を拭ってくれる総一郎さん。遠距離恋愛をしているわけでもない。同じ家に暮らしている。


ほんの少しだけすれ違いの時間ができただけ。それなのに、ずっとずっと会っていない、会いたくてたまらなかった人に会えたような喜びに満ち溢れていた。



「優衣、何を持ってきてくれたの?」


しばらく抱き合って、たくさんキスを交わした後、総一郎さんがテーブルの上に置いたものに気がついた。
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