運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
何の根拠もないし、総一郎さんの置かれている状況もわからない。私はただ、渚に聞いただけ。それでも、そんな言葉が飛び出た。
「ありがとう。優衣、落ち着いたら旅行に行こう。また、どこに行きたいか考えてて」
コクンと頷き、手を振り、社長室を出た。早く戻らないとと急ぎ足で歩いていると、ちょうど向こう側から歩いてくる男性がいる。
私よりも明らかに年上。もしかしたら、総一郎さんと対立している役員かもしれない。
どうしよう、何か言われたらとビクビクしながらも部署まで戻るにはここを通るしかない。俯き加減で、何も言われませんようにと祈りながらその男性とすれ違った。
「次期社長のこと、よろしくお願いしますね」
すれ違いざまに聞こえた声に顔を上げて振り向いた。その男性は私の視線になど気づきもしないようにそのまま社長室へと向かっていった。
今の人、誰だったんだろう。そう思いながら、私は部署まで戻った。
「ありがとう。優衣、落ち着いたら旅行に行こう。また、どこに行きたいか考えてて」
コクンと頷き、手を振り、社長室を出た。早く戻らないとと急ぎ足で歩いていると、ちょうど向こう側から歩いてくる男性がいる。
私よりも明らかに年上。もしかしたら、総一郎さんと対立している役員かもしれない。
どうしよう、何か言われたらとビクビクしながらも部署まで戻るにはここを通るしかない。俯き加減で、何も言われませんようにと祈りながらその男性とすれ違った。
「次期社長のこと、よろしくお願いしますね」
すれ違いざまに聞こえた声に顔を上げて振り向いた。その男性は私の視線になど気づきもしないようにそのまま社長室へと向かっていった。
今の人、誰だったんだろう。そう思いながら、私は部署まで戻った。