運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》

翌朝、久しぶりに朝起きると総一郎さんの姿があった。結局、総一郎さん何時に帰ってきたんだろう。昨日も私が寝たのは、十一時を過ぎていたから、その後だろう。


「総一郎さん、眠れましたか？」


「うん。久しぶりにゆっくり、眠れたよ。ありがとう。優衣、今日はよろしくね」


「あ、あの・・・私、その、スーツを持ってなくて。会社は制服ですし、リクルートスーツしかないんですけどいいでしょうか？」


時刻は朝の六時半。まだ寝ぼけ眼の私とは違い、総一郎さんはしっかりとスーツを着ていた。


秘書というからには、私もスーツを着なくてはいけないのだろうけど、あいにく、本当にリクルートスーツしか持っていない。


「リクルートスーツの優衣も見たかったけれど、今日はとりあえず用意したからこれ、着てくれる？」


渡されたのはグレーのスーツ。私はそれを受け取り、すぐに寝室に向かい着替えることにした。着てみてリクルートスーツぶりのスーツに少しだけ照れを感じた。


「あ、あの・・・こ、これもいりますか？」


「優衣、よく似合ってる。それはちょっと別の意味でヤバいな。押し倒しちゃいたくなる、外してたほうがいいかも」