運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
「水野さんは、松原くんにあげるの?」


「あげませんよー。松原は彼氏でもないですし。まあ誰にももらわないだろうから義理で十円チョコくらいですかね、あげるとしても」


「いい加減に素直になればいいのに」


「な、何言ってるんですか。ほら、お蕎麦来ましたよ。ここのカレーそば美味しいですよね。細麺で白くてうどんみたいなのに、お蕎麦ですもんね。いただきます」


ズルズルとお蕎麦をすすりながら、時折むせる水野さんがなんだか可愛らしく見えて、微笑ましい。私も冷めないうちにとお蕎麦をすすった。


二人で職場に戻ってくると、目についた社内公募の詳細について、書かれたポスターが貼ってあったので立ち止まる。


期日は二月中旬から四月下旬まで。社内メールで送られた会社規定のエントリーシートから応募可能。今回の条件は、春日牧場の牛乳で作った生クリームを使うこと。
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