自分で決める!!!
それだ!!!
ガチャッ。
バタンッ!!!
「おはようございます。由子さん」
「おはよう」
「…昨日はぐっすり眠れましたか?」
「その事なんだけど、何で私をお姫様だっこしてベッドに連れて行ったわけ? 私はソファーで寝ようと決めてたのに…。勝手な事しないでよ!!!」
「…すいません。でも……」
「とにかく、今日から私はソファーで寝るから。
決めたから!!!」
「あっ……。もしかして由子さん…」
「…何?」
何? 何か気づかれた?
「ベッド合わなかったですか?」
「……ベッド? 合わない?」
「眠れなかったんですよね?
目の下にクマ、出来てます」
「そう…」
クマ、出来てるんだ……。
「だから、ソファーが良いんですね……。
分かりました。ソファーでぐっすり寝て下さい!!!」
「言われなくても寝るわよ!!
自分でそう決めたんだから!!!」
「はい……。そうだ、由子さん。
朝食出来てますよ」
「……朝食?」
「はい」
「これ……」
テーブルの上を見ると、白いご飯とワカメの味噌汁が置かれていた。
「直之から聞きました。朝食はいつも白いご飯とワカメの味噌汁って決めてるんですよね?」
「うん……。
お箸…」
「お箸の事も聞きました。
赤色なんですよね?」
「うん……。
匂い……」
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