ほら、笑って
『おう。』




女の子の下の名前を呼ぶなんてこれもまた初めてで緊張するが、必死に隠して平然を装った。




「へへ、やったー!真白全然呼んでくれないからダメかと思った。」




小夏は椅子に座り直して少し赤くなった頬にオレンジジュースを宛てた。




『頂きます…』




小声で呟いてプルタブを引くと冷気が顔まで来る。




俺は一気にオレンジジュースを喉に通した。




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