ほら、笑って
「あははっ、真白が寝てるから夜ご飯食べ損ねちゃうんだよ!あはっ」




俺のお腹の音がそんなに面白かったのか、小夏はずっと笑っている。




『もう、いい加減笑うなよ…』




ギュるるるるる




俺がそういった途端俺じゃないお腹の音が聞こえてきた。




俺は言葉を発さずに小夏の方を向く。




「はは…あはは…」




小夏は苦笑いしながら俺を見る。




『…』




「…」




二人とも沈黙したまま数秒間見つめあっていた。




「…さ、食べて!うん、ほら!」
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