ほら、笑って
病院からの帰り道。




俺は母親と車に乗っていた。




『…なぁ、母さん。』




「なぁに?真白。」




『…俺、病気、なの?…もうすぐ死ぬの?』




「っ、死なないよ、真白は死なない。」




…死なねぇのか。




『そっか。』



「真白、明日から病院に入院するから準備しておいてね。」



母親はそれだけ言ったっきり黙り込んでしまった。




『…おう。』




俺もそれ以上何も言う事が出来なかった。




いや、ホントは怖くて仕方が無かっただけなんだ。
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