ほら、笑って
『な、なぁ…小夏…?』




「なぁーに?」




まだ熱々のおかゆを頬張る小夏。




『なんで小夏は病院にいるんだ?』





俺が聞くと小夏はゆっくりとスプーンを置いて俺を見る。




少しだけ目を見開いた後ほんの一瞬悲しそうな顔で笑った。




でも、すぐに顔を上げてふふふっと笑った。




だけど、俺にはその笑顔が作り笑いであることがすぐに分かってしまう。




「…内緒。」





人差し指を口元に当ててにひひっと笑う子夏。




それを見てなぜだが無性に小夏が離れていきそうで怖くなった。











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