ほら、笑って
「もー!その顔は信用してないなぁー?」




小夏は俺の顔をしたから覗き込む。




辺りはもう暗くなっていてビルやらマンションやらの明かりだけ。




そんな薄暗い証明が端正な顔立ちをしている小夏を照らしあげて俺の胸は高鳴った。




俺はぶんぶん!と頭を強く振って屋上を中央へと小夏の手を引く。




「真白?」




『ん?何?』




「ふふっ、なんでなーい!」




小夏の頬が少しだけ、ほんとに少しだけ赤く染まっているように見えた。




二人で寄り添って空の星を眺める。




まだ中二なのにこんなロマンチックな事を体験するなんて思ってもいなかった。




小夏は俺の肩にころん、と頭を預けて目をつぶる。




…星見てないじゃねぇか。





そんな所も小夏らしいけど。




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