❆LastChristmas❆
「……なあ志保どうかした?」


「……何が?」


「…怒ってるじゃん。」


「…そんな事無い!」


ガチャン


思わず飲んでいたティーカップを置いた。


そしてその後はあまり話さず、あたし達はお店を出た。


カランコロン



「…帰ろう。」


「志保待って!」


そう言って淳史君は、あたしの腕を掴んだ。


「俺、何かした?」


「…全部嘘なんでしょ?」


「…え?」


「あたしをゲームのターゲットにしてたんでしょ!?」


「ちょっと待って…何の話…。」


「彼女がいるのにこんな事しないで!」


あたしは思わず叫んでしまった。


どんどん嫌な言葉が出てしまう。


「…あたしの事、心の中で笑ってたんだよね?かんたんに落とせるって…」


「ちが…。」


「楽しかった?あたしをだませて」


「志保、聞いて!俺は…」


「淳史君。」


「…」


「…ごめんなさい。」


「…え?」


「…やっぱり24日は一緒に過ごせません。ちゃんと彼女を大事にして。今日はそれを言うために会ったの。」


「…志保!」


「……さようなら。」


「志保!」


そしてあたしは、走った。


そしてあたし達の関係は終わった。

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