❆LastChristmas❆
「…?」


淳史君はポカンとしていた。


「え?志保?」


「あたし、こんな見た目だけど本当はジャ○ーズオタクで!…今まで誰かを好きになる事も、付き合った事もなかった。
…正直淳史君に声を掛けられた時もジャ○ーズEastの藤河君ソックリだなって。
そんな気持ちしか最初はなかった!」


淳史君はびっくりしていた。


「そ、そう…。」


(ヤバイ!ひかれてる!)


「あの、最後の日自分の言葉を思い出したの。
騙してたのはあたしも同じだった。
淳史君、藤河君にソックリだし
あたしは淳史君と藤河君重ねてて見てた。
全然違うのに…そんな浮ついた気持ちであなたと過ごしてた。
本当にごめんなさい!」


「…志保。…ありがとう全部話してくれて。俺もごめん!」


「…え?」


「あの後、梨奈から全部聞いた。誤解させてごめん。あの子は俺の彼女じゃない。」
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【回想】

俺は、志保に別れを告げられた後、ダーツバーにいた。


ダン


「何だ淳史調子わりぃな…。」


「チッ」


その時カランコロン


扉が開いた。


「あーやっぱ淳史ここにいたー!」

「梨奈?何でここに…」


「その調子だとあのオバサンと別れたんだ。」

「は?誰の事?」

「淳史につきまとっていた黒肌のギャルババアだよ」

…志保?

「お前、志保に何か言ったのか?」

「は?淳史はゲームの為にあのオバサンに近づいたんでしょ?だから忠告してやったの。」

「…ふざけんな。」


「は?」 


「志保はゲームで近づいたんじゃねえ!」

そして俺はダーツバーから飛び出した。

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「え?」

「…ごめん。誤解させて。
でも本当に彼女じゃないんだ。
…って言っても信じられないよな。」


…正直まだ淳史君の事、どこまで信じれば良いか分からない。

「…志保、俺の話聞いてくれる?」


「…うん。」



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