❆LastChristmas❆

「がさつだし、口は悪いし
ほんと同性といるような感覚だったけど、
それが楽しかったんだよ。
でもお前が時折見せる意外な一面とか、
女らしい一面を見てから、
だんだん意識するようになって…。
お前の事、好きになってたんだよ。」


「…佐藤。」


佐藤の言う通りだ。


あたしも、佐藤といる時ほんと同性といるような感覚だった。

でも、告白されてから佐藤の事初めて異性として

男として意識してたんだ。

「でもお前の事、困らせてたんだよな。
悪かった。
これからは友達としてまた戻ろう。
来てくれてありがとな。じゃあな。」


そう言って佐藤は去って行った。


…友達に戻る?


ううん違う、



あたしが佐藤から欲しかった言葉はこれじゃない。



まだ、大事な事伝えれてない。

「佐藤!」


あたしは佐藤を呼び止め服の裾を掴んだ。

「…あたし、まだあんたに言えてない!」


ちゃんと伝えなきゃ、ぶつからなきゃ!

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