❆LastChristmas❆
「…ほら、俺の名前呼んでみろ。」

「え!?」

名前で!?

「ほら早く。」

「し、四條さん?」

「何だその他人行儀は。仮にも恋人だろ?」

「え…だって…。」

「普通、下の名前だろ?」

…下!?

「ほら、もっかい」

「ゆ、雪久…さん?」

「よし、良くできました。」

社長はそう言って、あたしの頭を撫でた。

「ちょ…!子供扱いしないで下さいよ!!」

「はいはい、ほら行くぞ【美月】」

…いきなり呼び捨て!?

夜の明かりでなのか、その時一瞬副社長が輝いて見えた。

「よ、呼び捨てしないで下さいよ!」

「何ー?聞こえねー」

「絶対、聞こえてるでしょ!」

胸の鼓動がさっきよりもドキドキした。
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