❆LastChristmas❆
(…ど、どうだろう?)


その時私は、内心ドキドキしていた。


「…うまいじゃん!」


その時の副社長はまた、子供みたいな笑顔を見せた。


ラーメンで熱いのか、社長の笑顔で熱くなったのか、


分からないけど私は、どんどん熱くなった。


「で、でしょ?」


そして私はまた、ラーメンに戻った。


社長といるこの空間…がドキドキした。


「悪かったよ。」


「え?」


「…恋する人をバカにして」


副社長…?


酔ってる…?


よく見たら、副社長の顔は赤くなっていた。


「…俺は、金持ちだから昔から自由に育ってきたし…
顔もイケメンだから、何もしなくても女が寄って来るし…。」

…え?何、自慢…?


「…あの、雪久さん?」


「でも、誰かを好きになった事はない…。」


「え?」


…副社長も?

「俺に寄ってきた女はたくさんいたけど、
所詮はみーんな俺が四條グループの御曹司だからっていうのと
顔で寄ってきただけだった。」


「副社長…。」


そんな事があったなんて…。

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